【リアル古本屋日記】ある日の光景

毎日いろんなお客様にお会いします。

正直ね、私はカウンターにいて、

代わる代わる登場人物がやってくる

シアターにいる気分になるんですよ。

時々なんとも言えない不思議な感覚に包まれて、

「あれ？私何してるの？これ、、、リアル？」

って思うくらい。

ホント、事実は小説より奇なり、

っていうかすばらしいんですよね。

ほんの些細なことも、

心ほっこりさせてくれるストーリーになる・・・

昨日は、1週間くらい前に来て

ビジネス書を買ってくれていた

20代の男性が再来店してくれました。

初回来店時に、

ビジネス書のところをじっくり見てくれていて、

トコトコトコッとカウンターに来てくれて、

「税金に関する本ありますか？」

って確か聞かれたと思う。

正直そういう内容の本って少ないので、

（うわっ。来たな難題、、、）

と思ってたら

「会計の本でこれは読んでたらいいっていう本」

ってSpecificになったから、

（あぁ、それならあるわ！）

と、

すでに手にしてらっしゃる1冊を見たら

割と一般的な基本のものだったので、

（あ、この感じでいいのか！うむ。）

と思い2冊ほどおすすめを紹介。

そして先日。

早速読んでくれたみたいで、

「さおだけ屋良かったですよ＾＾！」

と再来店してくれたのでした。

（あぁ！あの時の青年だ！）

そして・・・

「もう一冊のはあんまりピンと来ませんでした」

と、正直に言ってくれたところも嬉しい。

やっぱり、こういうのをはっきり臆せず

爽やかに伝えられるっていうのは大事。

直球＆直球のやり取りになるから

無駄がない。

こうなってくると、こちらも

（お！そうか。じゃぁ次はこっちだな！）

と、ベクトルが定まって来て

ビンゴなお勧めに近づいていく。

一度本をお勧めしたお客様が、

次には信頼してお勧めを求めて

ご来店くださる瞬間はとても嬉しい。

お客様の中には毎回「丸投げおまかせ」

の常連さんもいる（笑）

もちろん、とっても嬉しい！

こうなると、もう一緒に選ぶという共同作業。

本を選ぶ

↓

その人の価値観を変えていくお手伝い

↓

その人の人生のお手伝い

っていう感じかな？

だから私もなかなか真剣。

本をお選びするときは

チャネリングみたいな状態になってる　笑

だから、こうなってくると、

お客様のほうからゆだねられて、

「また、何かないですかね？」

となる。

もちろん、嬉しい♪

そして私も、

「そうですね～今日はどれにしましょっか～？」

と言いながら、

一緒に本棚の中に入っていく。

共同作業なんですね。

このかたは、

ご実家が事業をなさっているそうで、

帰国したら継ぐ予定なんだそう。

初回では知りえなかった、

その方のリアルな状況がわかる。

そうなると、こちらももっと

この人にどの本が必要かわかってくる。

こういう若者、時々いらっしゃるんですよ。

彼らは、本当にしっかりしている。

やっぱり何だろう・・・抱えることになるもの、

責任感の自覚みたいなのが

もう備わってるよね。

やっぱり経営者の親御さんの姿を見てるからかな。

環境って強いよね。

そしてね、

本を決めるときも、ちゃんと向き合って、

そして結構決めるのも早い！

散々悩んで「考えてきます～」とかはまず無い。

とりあえず読んでみっか？！　と、

ギャンブルできる精神がある。

思い切りがある。

これ、大事よ。

今回も、

お勧めした本を2冊とも買ってくれた。

ここもかなりポイント。

自分で選ぶのも大事だけど、他人からのすすめを

割とすばやく素直に受け入れる姿勢ってすばらしい。

決めきれないから、ではなくて、

いろんなチャレンジにＯＰＥＮになってる。

吸収することにＯＰＥＮになってる。

自分の読む労力をケチってない。

この姿勢は長になるものには必須。

今は吸収するとき。

その上で自分の考えを構築して

そして自分の判断を下していく。

自分の今の状態がわかってる。

シンプルなことだけど、これ大事よ。

こうなると、私も

その人の人生にちょっと関わった気がして

「あーこの本のあとに、もう1ランク次の

おすすめを読んで欲しいな～！

私が本のお勧めをできる間に！！！」

なーんて思ってたのよね。

その瞬間に、

「もう1回来るつもりです＾＾！」

と、あちらから言ってくださって、びっくり。

（おぉぉ～今まさにそれを望んでたんですよ！）

パワフルな経営者になる資質が

ここにまた現れるよね。

突き進んでいける人はタイミングを捕まえる。

運に乗れるようになっている。

縁に恵まれるようになっている。

それが、狙わずともできるようになっている。

ということで、

日本にご帰国の前に

もう一度お会いできそうなので、

この方がさらに成功されるような

とっておきのおすすめを見つけておこうと思う♪

本がつないでくれる人とのご縁。

関わりから生まれる喜び。

本屋の仕事はたくさんのＪＯＹをくれるのよね。

だから私はお客様にハッピーに

なってもらったらいいなぁって思って接する。

そしたら、もっと私もＪＯＹが味わえるの。

だってね、

すべてはつながっている。

お客様は私。

私はお客様。

実はひとつなの。

全部いっしょなの。

目の前の人も私なの。

私のある部分なの。

だから、目の前の人に喜んでもらうことは

結果自分を喜ばせることになるの。

それを知ったら、

お客様にどう接したら良いか

ひとつしかないんだよね。

楽しんで接すること。

そして楽しんでもらうこと。

なんか良かった～と思って

うちの店のドアを出ていただけること。

そんな風に思いながらお仕事しています♪

たぶん、お仕事面白くないな、、、

って言う人がもしいたら

この考え方を本当の意味で身につければ、

超楽しく仕事できるよねって

いつも思ってるの。