Friday, January 04, 2019

【ほん】久々に本の話だよ♪ 「夢を売る男」


前回ビブリオ読書会のお話をしたのに、

「あれ・・・本は??」

でしたよね(^皿^)


ついつい忘年会のお写真で終わってしまいましたが・・・

先日の読書会で私がご紹介させて頂いた一冊は

クリスマスに一気読みいたしましたこちら↓




「夢を売る男」

By 百田尚樹


ご存知、空前のベストセラー「永遠のゼロ」を生み出した百田尚樹さんの作品。

この方の作品はどうしてこうも見せるのがうまいのか?楽しませるのがうまいのか?と思ってしまいますが、元放送作家さんで担当していたのがあの「探偵ナイトスクープ」というんですから、そりゃあもう「あぁぁぁ!そうなのか!だから面白いもんなぁ~」と、どういう繋がりになるのかわかりませんが、面白さの免罪符を目の前に出されたような・・・無条件に「面白い」印のスタンプを押しちゃう!そんな作家さんですね。

この作品も実際に尋ねれば多くのお客様から「面白かったー」と間違いなく返ってくる1冊。他の作品がメガヒットなだけに、百田尚樹作品の中ではやや存在感の薄いような錯覚を覚えますが、なんのなんの、とても面白い作品です。

本好きなら・・・

出版業界の舞台裏を描いたような作品って気になりますよね?以前に東野圭吾さんの「歪笑小説」という連作短編集も色々な作家を主人公にした出版業界の舞台裏という内容で個人的にはとても好きでしたが、これもまた同じような匂いプンプンの1冊。

東野さんの「歪笑小説」では既にデビューしたプロの作家や大御所作家などが登場しましたが、この「夢を売る男」は、初めて本を出す自費出版の素人さんにスポットが当てられています。(スポットが当てられる・・・という表現もおかしいけれど、まぁそんな感じです)

本好きなら・・・

本を出してみたい、と思ったことはありませんか?私はあります。というか、いつか出したいな、一生に1冊は出したいな、なんて甘っちょろいことを妄想しながら生きてきましたが、まさにこの作品ではそういう方々が・・・カ・・・カモなのよのぉ・・・(>_<)

まさに夢につけこんんだ商売・・・

なんて嫌な感じの編集長・・・
(鼻○じるし!)

出版業界ってこんななんだ・・・

なーんて思う人も多いと思うんですね。私も昔の自分だったら「うっわーーーー・・・」て思ったんだと思うんですよ。でも不思議とねぇ・・・「そりゃそうだろ」って思ってしまった自分がいたりして、あら、私っていつの間にか世間に揉まれていたのかもねぇ・・・なんてりあらいずしたりしたのでした(^^)

※若干部分的ネタバレあり

いや、数百万で本が出せて夢が叶うんだったら逆にいいんじゃない??だって出版はボランティアじゃないんだしさぁ???素人にサポートしてくれて作家気分を味わわせてくれて、それって見方を変えたら経験を買うってことだよね・・・と逆に思ったりして編集長のやっていることってあながち悪い事じゃないよね?と。

それにしても上手いんだよねーこの編集長。
参考になるわーある意味😁

私自身、書店をやっていて、本屋自体は15年になります。その前もカスタマーサービスに従事していたのでどうしても商売の視点、ビジネスの視点で色んな事を見てしまうことが多いです。お店に行ってもなんとなく回転率とか利率とか頭の中で考えてしまう(苦笑)「あーなるほど、こういう需要あるのねー」とか「そっか、これはこれでまわってるんだーよく考えたなぁ」とか。「これだったら何回転すればOKか」とか。

会社や店を回す、物を売るにはたくさんの経費がかかっていて、仕入値と売値の差額がまるまる利益になるわけじゃないですよね。そこには家賃もかかっている、人件費もかかっている、光熱費もかかっているし、それらは売れるまで毎日日数の掛け算でかかり続けるコスト。そこには、経費で買っちゃえよ~と軽~く考えている社員による備品の浪費だったりレクレーションの費用だったりそんなものもかかっている。

もちろんその感覚って経営者や店長目線でサービス業に従事した人は持ち合わせている場合がおおいけれど、そうでないと当然気づかないよね。まぁ気づかないといけないってこともない。

なんだろ・・・この本に出てくる、本は出せば出版社がデデーンと広告を出してくれて、売れると思っている素人さん、広告さえ出せば売れると思っている人たちの姿を見た時ちょっとそういう商売目線とそうでない目線っていうことに何か通じるものを感じたのですよねー。


話は飽きることなくどんどん読み進んでいける小説になっていて面白いですよー。そしてライバル出版会社とのせめぎあいみたいなのもワクワクします。でも、それで、終わりなのかな?と思ったら・・・

おっとどっこい。

そこはさすがの百田さん。
ラストシーンはいやーやばいですね、いいですね。
これは私予期してなかったです🤭

百田さんの作品で「幸福な生活」というスーパー短編集を読んだ方はあの感動をもう一度、です♪

先に最後だけ読んだらダメですよ?
実際に最初から読んで最後の快感を楽しんでください(^^)

本っていいですね💛

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